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木造菩薩立像

東北地方における現存最古の木彫像

もくぞうぼさつりゅうぞう

木造菩薩立像

Mokuzo Bosatsu Ryuzo

In English
指定区分
Classification
宮城県指定 / 彫刻
年代
Age
奈良時代

Quantity
1躯
指定年月日
Designated Date
平成28年(2016) 02月03日

所在地
Location

宮城県仙台市太白区長町一丁目7-34
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解説
Description

十八夜観世音堂の本尊である。同堂はもとは大年寺山の麓にあったと伝えられる。寛延2年(1749)の文書(『仙蓋市史7 別編5 』収録)に移転に関わる由来が記され,また現在の堂には寛政元年(1789)の擬宝珠(ぎぼし)が現存することから,この間(1749~1789)に堂が移転したとみられる。同時に本尊も移動したと考えられるが, これ以前の伝来は不明である。堂は仙台三十三観音の第三十二番札所であり,菩薩立像は観音菩薩像として伝来し,当初の尊名は不明である。
 カヤの一材から彫り出されたー木造(いちぼくづくり)の像で,内刳(うちぐり)はない。足下の台座には切断された痕跡があり, 当初は台座も含めて一材から彫り出されていた。球形の髻(もとどり),腹部が細く腰高なプロポーション,ゆるやかなS字を描く安定した側面観に特色がある。こうした技法と作風から,制作時期は8世紀末~9世紀初頭(奈良時代末期~平安時代初期)とみられる。
 東北地方にのこる木彫像としては,現存最古の像としてもその価値は高い。なお,現在の台座・光背・持物,像の右腕肘より先・左手首より先・右足膝下辺などは後補である。

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