校章・スクールカラーの由来
  仙台市太白区は、古代遺跡の宝庫であり、学術的にも貴重な遺跡ぞろいです。
 長町南小学校学区の富沢遺跡からは、23,000年前の鹿の糞や大量の樹木、石器、昆虫、たき火跡が出土しました。旧石器時代の様子を再現する人、動物、植物の三大要素が揃っているのは世界でも例がないと言われています。
 大型の鹿がゆっくり歩く林の中で、旧石器人がたき火を囲みながら生活している様子を想像し、「温故知新」を念頭に考察しました。
 校章の図柄は、23,000年の太古、この地域に棲息していた「オオツノジカ」と「南」を組み合わせ、全体として悠々の時の流れと人の世の温かさを表現し、子供たちに夢と希望を与えるものとしました。
 スクールカラーは、たき火から連想した「黄だいだい」としました。
 校旗の配色は、紫紺の下地に、校章を金糸、銀糸で刺しゅうし、心の豊かさと気品の高さを表現しています。
                 (平成2年3月)

デザイン : 小 崎 隆 雄
(母体校 元長町小学校校長)

 校木 ハンノキ(榛の木)
 富沢遺跡発掘の際、種子の一つとして見つかったものに「ハンノキ」があります。旧石器時代、しかも氷河期の最後の寒い時代、アカエゾマツ、グイマツなど針葉樹の多い中で、広葉樹であるハンノキが成育していたことを考えると、ハンノキの生きる力の強さが感じられます。
 富沢遺跡を学区内に持つ長町南小学校はハンノキを校木と制定し、強くたくましく生きる児童の育成を目指します。
 ハンノキは、カバノキ科の落葉高木で林野にみられます。葉は、長楕円形で雌雄同株、早春に紫茶色の花が咲き、果実は染料、材は器具用、建材用に使用されます。