教科担任制に関する Q&A 2003.6.10
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図工の授業風景 |
ここでは,本校の「教科担任制」についてより理解を深めていただけるよう,保護者の皆様の様々な疑問や質問にお答えします。 |
Q: 「教科担任制」ってなあに? |
A: 「教科担任制」とは教科ごとに教えてくれる先生がかわる指導形態のことです。今までは一人の担任の先生が,算数を除く(算数は習熟度別グループ学習を実施しています)すべての教科の授業をして
いました。私たち教師は,全教科の中でも特に指導を得意とする教科をそれぞれ持っています。その得意な教科を全クラスで教えることによって今まで以上に楽しい授業が可能になり,お子さんの学習に対する意欲や関心をさらに掘りおこすことができるのではないかと考えました。![]() |
Q:「全教科」って,どんな教科があるの? |
A: 6年生は5年生と教科数と教科の種類が同じです。具体的には「国語」「社会」「算数」「理科」「音楽」 「図工」「家庭」「体育」の8教科です。その他教科以外に「総合的な学習の時間」「道徳」「学級活動」があります。また,クラブ活動と委員会活動もあります。![]() |
Q:具体的にはどんなふうにしようとしているの? |
A:6年生の学級数に学級担任以外の2名のフリー教諭を加え,それぞれが担当する教科を指導します。たとえば3クラスであれば学年全体を5名で指導します。4クラスであれば6名で指導することになります。一人の教師が受け持つ教科は算数を除き2〜3教科です。「総合的な学習」「道徳」「学活」は担任が指導します。![]() |
Q:子どもにとってどんなメリットがあるの? |
A:この質問は,保護者の方々が一番心配される点だと思います。項目ごとに分けて説明します。 1.より専門的でわかる授業が展開できます 社会を得意とする先生,理科が大好きな先生,音楽の指導が上手な先生などが全クラスを教えることになります。したがって,一人の先生が指導する教科は今までより減りますが,その分自分が担 当する教科の研究や準備に多くの時間を充てることができ,子どもたち一人一人のニーズやつまず きに十分対応した授業ができるようになります。 2.複数の教師と接することにより社会性が育ち,多面的な支援ができます。 みなさん,こんなことを感じたことはありませんか?「ほかのクラスではこんな楽しい宿題が出ているのに,うちの子の先生にも出して欲しいなあ」とか「うちの娘は消極的だから男の先生だと話 しづらいこともあるのよねえ,,」「ピアノが上手なあの先生の伴奏でうちの子も歌わせたいわ,,」 などなど。教科担任制は教師の専門性を生かした授業が可能になるのでクラスによるばらつきが少 なくなります。また,女の先生,男の先生,若い先生,ベテランの先生などさまざまな先生とかかわることによって幅広い人間性を今まで以上に育てることができます。 3.6年生にとって中学校の授業形態へのスムーズな移行が図れます。 中学校は完全な教科担任制です。中学校に進んで戸惑いを感じるのもこのシステムです。6年生で教科担任制を経験することにより,進学後もスムーズに学習に取り組むことができます。 ![]() |
Q:ふーん。いいことばかりのようだけど問題点はないの? |
A:どんなシステムでも問題点のないものなどありません。また,ご家庭のご理解とご協力がなければ思うような成果が上げられないことも確かです。問題点としては,今までと比べて担任とのふれ合う時間が
制限され,担任との信頼関係が築きにくいのではないか?ある教科の学習に夢中に取り組んでいて担当の教師がもう1時間続けさせたいと思っても,次の時間別の教科が設定されていればそれができず柔軟
な学習ができにくいのではないか?などが考えられます。乗り越えなければならないハードルはいくつ
かあります。しかし,私たち教師は「時間の長さより質の高さ」「情報交換を綿密に行い,担当する教
師全員で一人一人の子どもを育てていく」ことを念頭に努力していきます。![]() |
Q:課題もいくつかあるようだけど期待してていいのね? |
A:はい!(^_^)v ご理解いただけたでしょうか?学校では教科担任制について何度も話し合いを重ね,実践校の視察も行ってきました。今後は子どもたちや実際に指導にあたっている各担任の声を聞きながらさらに工夫と改善を行っていきたいと考えています。 ![]() |
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