西欧の影響が見られる,秀吉より拝領の胴服
こもんぞめどうふく
小紋染胴服
Komonzome Dofuku
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解説
Description
この胴服は,仙台藩伊達家家臣の片倉小十郎重長(1584~1659)が豊臣秀吉から拝領したと伝えられ,紺地に小花文様を小紋で染めだす技法が用いられている。襟の部分が裾まで続いており,背縫いから袖口まで縫い目がない広幅の舶戴裂(はくさいぎれ)で作られている。袖や襟が西欧的な曲線裁断になっている。胴服が後世の羽織に移行していく初期の形態をとどめており,服飾・染織史を研究する上でも貴重な遺品である。(仙台市博物館所蔵)