豊臣秀吉から贈られた,豪華で斬新な銅丸具足
ぎんいよざねしろいとおどしどうまるぐそく かぶと・こぐそくつき
銀伊予札白糸威胴丸具足 兜・小具足付
Giniyozane Shiroito-odoshi Domarugusoku Kabuto・Kogusoku tsuki
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解説
Description
銀箔を押した札(さね)と白糸の素懸威(すがけおどし),銀色の鎖の籠手(こて),熊毛を植えた兜(かぶと),ヤクの毛を使った引廻し,蛇の目や三日月を描く団扇(うちわ)形の金前立(まえだて),後立(うしろだて)など,桃山時代の豪華で斬新な意匠を備えた具足である。天正18年(1590)豊臣秀吉は,小田原の北条氏を破り,奥州会津に向かった。伊達政宗は宇都宮まで出迎え,その折に秀吉から贈られたものである。秀吉が各地を転戦した際に愛用し,天下を取った縁起のよい具足という。『貞山公治家記録』に会見時の記載がある等由緒の明らかな遺品である。(仙台市博物館所蔵)