量感のある,鎌倉時代の不動明王像
もくぞうふどうみょうおうりゅうぞう
木造不動明王立像
Mokuzo Fudomyo-o Ryuzo
▼ In English
解説
Description
不動明王は五大明王の一つで,経典では大日如来の使者として登場し,やがて,教化し難い衆生(しゅじょう)を救うために,大日如来の忿怒の姿を仮に現したものとされた。息災などを祈る像として多くの信仰を集める。本像は鎌倉時代の作とされる。両眼を見開き,上牙で下唇を噛み,弁髪(べんぱつ)を垂れ(現在は欠失),右手に剣,左手に羂索(けんさく)を持つ。条帛(じょうはく)・裳の表現は簡略であるが,量感のある像で特色ある作風を示している。かつては薬師堂内に安置されていた。 カツラ材 一木造 像高113.0cm (陸奥国分寺所蔵)