市内に唯一残る舞楽に使用されてきた面
ぶらくめん りょうおう,なそり
舞楽面 陵王,納曽利
Burakumen Ryu-o , Nasori
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解説
Description
舞楽面は,白山神社に伝わる陵王と納曽利の面である。陵王が室町時代の,納曽利が室町時代末から江戸時代初めにかけて制作されたものである。一部欠損や表面の漆箔(しっぱく)・白土(はくど)の剥落,後補などがみられるものの,仙台市内に唯一残る舞楽に使用されてきた面として貴重な資料である。口伝によれば,山形県立石寺(山寺)から分けられたもので,行基上人が彫ったと伝えられ,江戸時代後期の「奥州名所図会」にも,「龍王,納蘇利(古来,行基僧正が彫める舞面を被り舞ふ)その形姿,甚だ古雅なり」と記されている。4月の白山神社例祭では,この面を付けた舞楽が奉納されていた。 木製 , 陵王 縦37.4cm 横20.7cm 高さ21.4cm 漆箔 吊顎(つりあご) 動眼 , 納曽利 縦25.5cm 横16cm 高さ14.1cm 切顎 (白山神社所蔵)