仮面をかぶった縄文時代後期の土偶
いこだいせきしゅつどどぐう
伊古田遺跡出土土偶
Ikoda Iseki shutsudo Dogu
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解説
Description
伊古田遺跡は,太白区大野田の名取川より形成された自然堤防上に立地し,周辺には,下ノ内遺跡や六反田(ろくたんだ)遺跡が隣接している。昭和58年(1983),地下鉄富沢駅建設工事に伴って調査が行われ,縄文時代後期から平安時代までの集落跡が発見された。この土偶は,縄文時代後期の遺物包含層から出土し,ほぼ完形に近い状態にまで接合できたものである。いかり肩の胴長で,顔面が前方に突出し仮面状に表現されているものが3箇と,うずくまっている姿で膝を腕で抱えているような姿勢が表現されているものが1箇で,最も大きいものは高さ41.4cmで宮城県内で最大の大きさである。これらの土偶は,縄文時代後期の土偶の地域性を示す貴重な資料である。