方形周溝墓出土の大型土師器
とのうちいせきほうけいしゅうこうぼしゅつどどき
戸ノ内遺跡方形周溝墓出土土器
To-no-uchi Iseki Hokei Shukobo shutsudo Doki
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解説
Description
戸ノ内遺跡は,太白区四郎丸字戸ノ内に所在し,名取川により形成された自然堤防上に立地する。昭和58年(1983),宅地造成に伴う調査が行われ,弥生時代から中世に及ぶ遺構や遺物が確認された。古墳時代では,住居跡と方形周溝墓(ほうけいしゅうこうぼ)が発見され,東西約26m,南北約24.5m,溝幅3.5~6mの方形周溝墓は,中央部に台状部が形成された宮城県内最大の規模である。周溝壁面に据えられて出土した土器は,二重口縁(こうえん)の大型土師器(はじき)壺で,体部外面に籠目(かごめ)の痕跡が残る極めて珍しいものである。もう1個は,溝底面から出土した複合口縁の土師器壺で肩部にボタン状の粘土を張り付けた文様をもつ。