約300万年前のセコイヤ類の立木
おたまやしたせこいやるいかせきりん
霊屋下セコイヤ類化石林
Otamayashita Sekoiyarui Kasekirin
▼ In English
解説
Description
霊屋下の広瀬川河床に点在するセコイヤ類化石林は,約300万年前(第三紀鮮新世)に生育していた森林の立木が,多量に流れてきた火山灰の下に埋まって,そのまま珪化木(けいかぼく)(地中で珪酸に化した木)や埋木(うもれぎ)(長く地中に埋もれ炭化した木,亜炭の一種)になって残ったものである。このように完全に近い形で保存されている例は世界でも珍しく非常に貴重なものである。セコイヤ類は,数百万年前まで北半球一帯に繁殖,その後北米のセコイヤ以外は絶滅したと思われていたが,1944年にメタセコイヤが中国四川省に現存していることが発見され,「生きている化石」として人々を驚かせた。この種子をアメリカで育てたものが1950年日本に送られ,その2本が片平2丁目の東北大学旧理学部にあるメタセコイヤである。この株からの挿し木が,仙台市内に植栽されるようになった。