堤人形の製作技術やその変遷を示す重要な資料
つつみにんぎょうつちがた
堤人形土型
Tsutsumi Ningyo Tsuchigata
▼ In English
解説
Description
堤人形は,仙台城下の北端に位置する堤町で作られており,この名がある。仙台藩は,奥州街道の北の出入口のこの地に足軽町を作り,豊かな粘土資源を活用し,藩内の産業発展と生活の安定に役立つ焼き物・人形等を足軽の副業として作らせた。四代藩主伊達綱村が,元禄年間に江戸の陶工・上村万右衛門を招いて作らせたのがはじまりといわれ, 文化・文政時代には西の伏見人形,東の堤人形と並び称される程になり,東北全体の土人形や張り子人形に多大の影響を与えた。明治時代後半には,土人形を造る人形屋が次々と店を閉じたが,現在も江戸時代の旧型(粘土型)が石膏型に取り直され,江戸時代の土人形の伝統が守り継がれている。(個人所蔵)