納豆製造の近代化に貢献した「文化室」を備える
みやぎのなっとうせいぞうしょじゅくせいとう
宮城野納豆製造所熟成棟
Miyagino natto Seizosho Jukuseito
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解説
Description
宮城野納豆製造所は、近代の科学的納豆製造方法の確立に寄与した三浦二郎氏が、大正9年(1920)に創業した納豆および納豆菌の製造・販売店である。昭和9(1934)に若林区南小泉から現在地に移転し、発酵温度の調整ができる「三浦式醗酵室(むろ)(文化室)」を開発して、納豆の近代的製法の確立に貢献した。
熟成棟は、製造棟東棟の西側北半に接続して建つ。切妻造(きりづまづくり)平屋建てであり、内部はトロッコ軌道に沿って、南側に納豆醗酵用の小室を並べ、北側を納豆の放冷及び出荷場としている。新式の醗酵室を備えた近代食品工場の基幹施設である。この醗酵室は、当製造所の創業者である三浦二郎が大正10年に開発した「三浦式」で、文化室(ぶんかむろ)と呼ばれた。