裁縫学習のプロセスを示すコレクション
ほうざわがくえんさいほうがくしゅうしりょう
朴沢学園裁縫学習資料
Hozawa Gakuen Saiho Gakusyu Shiryo
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解説
Description
本資料群は,明治10年代から昭和30年代にかけて朴沢学園に在籍した生徒によって製作された資料が,卒業生等から同学園に寄贈されたことで形成された,裁縫学習資料のコレクションである。
資料は,裁縫の基礎的な技法から,これを応用して衣服や装飾品等を製作するに至る,技術習得の過程を示すものを中心に構成されており,概ね学習の段階別に,基礎縫,部分縫,罫引・裁切,型紙,裁縫雛形,実地裁縫,手芸,その他の8つに分類することができる。
したがって本資料群は,明治期から昭和初期にかけて在籍した生徒一人ひとりの裁縫学習資料の集積であり,各時代の裁縫技術の習得過程を各段階の成果物によって具体的にたどることができると同時に,資料群を総合的にみることで,裁縫教育の先駆的役割を果たした朴澤三代治に始まる同学園の教育の特徴を知ることができる。
以上のことから,近代日本の裁縫教育の実態を具体的かつ詳細に示すものと評価され,重要である。