仙台藩歴代藩主の印章群
だてけいんしょう
伊達家印章
Dateke Insho
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解説
Description
伊達家印章は、旧仙台藩主伊達家に伝来した印章のうち、初代藩主政宗以降、5代藩主吉村を除く13代慶邦までの、歴代12人の藩主の印章127顆(か)であり、附として印譜(印影を集めたもの)44通が指定されている。
印章の材質は木、象牙、石、真鍮などがあり、形状は1顆で上下二面刻、三面刻なども多くあり、サイコロ状の六面刻、数顆一組の入子状となっているもの、彫り物が特徴的なものなど多種多様なものがある。これらは、藩主の文書や書画のほか、歴代藩主の公印として使用されていた。伝馬手形用に伊達政宗黒印状に捺されていた政宗の印章が、慶長遣欧使節が携えた政宗の親書に朱印として転用された特異な例もある。
このように、一大名家の印章が歴代藩主について多く残され、かつ内容が公印私印の多種多様にわたる例は珍しく、江戸時代における印章史、篆刻史の研究上、価値が高い。(仙台市博物館所蔵)