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大野田官衙遺跡

真北を基準とした区画溝と掘立柱建物跡が規則的に配置された官衙跡。

おおのだかんがいせき

大野田官衙遺跡

Onoda-kanga iseki

種別区分
集落跡 官衙跡
年代
奈良時代 平安時代 古代
面積
55,400㎡

所在地

太白区大野田5丁目
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解説

大野田官衙遺跡は,市の南部にあり,地下鉄富沢駅の北東約400mに位置する。笊川と旧笊川に挟まれた自然堤防上に立地する。面積は約55,400㎡である。大野田古墳群,六反田遺跡,袋前遺跡の範囲と一部重複する。富沢駅周辺の土地区画整理事業に伴いこれらの遺跡の発掘調査が行われたところ,幅3~4mの大溝が,真北方向を基準にして,東西約196m,南北約259mの規模で方形に巡らされていることが確認された。大溝の区画内からは真北方向を向いた掘立柱建物跡が,大型のものも含んで6棟,東西対称の形で検出されたことから,何らかの官衙遺跡であると考えられ,平成21年(2009)に大野田官衙遺跡として登録された。掘立柱建物跡のうちの2棟が総柱建物跡で,遺跡中央部の東西対称の位置に所在する。規模は桁行4間,梁行2間,全長約11.4m,幅約5.4mである。またこの他にも桁行10間,梁行2間,全長23.6m,幅約5.0mの大型の側柱建物跡が2棟,遺跡の南側で発見されている。これらの建物は,2時期にわたり利用されており,創建の時期は明確でないが,8世紀第2四半期には廃絶している。この時期は遺跡の北東約1.5kmに位置する郡山遺跡Ⅱ期官衙の廃絶時期とほぼ同時期であることから,両者は密接な関わりがあったと考えられる。

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