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砂押古墳

箱式石棺と礫槨(れきかく)が確認された円墳。

すなおしこふん

砂押古墳

Sunaoshi kofun

種別区分
古墳・墓
年代
古墳時代
面積
700㎡

所在地

太白区砂押町
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解説

砂押古墳は,市の南部にあり,JR仙台駅の南西約4㎞に位置する。青葉山段丘の標高26mほどの南東側斜面に立地し,面積は約700㎡である。発掘調査は仙台市教育委員会によって,昭和57年(1982)と平成20年(2008)に行われている。調査により墳丘の直径は約25mでその南側に幅4.5~6mの平坦面,さらにその外側に幅3.5~4.0mの周溝が巡り,高さは約5.1mと判明した。墳丘は現在失われているが,この規模は近接する裏町古墳,一塚古墳,二塚古墳と類似する。墳丘は上部が積土によって,下部は地山削り出しによって造成されていた。発掘調査では,墳頂部から箱式石棺と礫槨(れきかく)が検出された。上部が削平を受け,いずれも蓋石は認められず,石棺内からはベンガラとみられる赤色顔料以外の副葬品は出土しなかった。従って,被葬者について検討することはできない。古墳に関係するとみられる出土遺物は,土師器の壺,甕(かめ),鉢片と埴輪片がある。埴輪片は,調査区全体から出土し,出土遺物の約6割を占める。円筒埴輪片と考えられるが,全形の分るものはないため,朝顔形埴輪片の存在も否定できない。色調から橙色と浅黄橙色の2種に分類でき一部の破片には赤彩が認められた。調整技法や器形から,裏町古墳などの遺跡から出土したものと類似している。古墳の年代は,出土した遺物から5世紀後半~6世紀前葉と考えられる。

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