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嶺山A遺跡

落し穴16基が発見された縄文時代の狩猟域。

みねやまえーいせき

嶺山A遺跡

Mineyama-e iseki

種別区分
包含地
年代
縄文時代 平安時代
面積
4,600㎡

所在地

太白区茂庭台1丁目ほか
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解説

嶺山A遺跡は,市の西部にあり,東北自動車道仙台南インターチェンジの北西約2.3kmの茂庭台団地内にある。蕃山丘陵南東側の丘陵内窪地に立地している。北北東方向に開く,幅約25m,長さ約90mのやや登り勾配の細長い窪地で,標高は168~172m,面積は約4,600㎡である。三方を取り巻く丘陵との比高差は約10~20mである。北西の丘陵頂部のテラス上部分には,縄文時代の落し穴1基が検出された嶺山B遺跡がある。茂庭台団地造成工事に伴い発見された遺跡であり,昭和54年(1979)・55年に調査が実施され,縄文時代の土坑が16基検出された。これらの土坑は晩期に属するもので,谷地形から平坦部の谷心線上に沿い規則的に配列された,獣の捕獲用・捕殺用の落し穴である。その内の8基は,上端2.5m×1.5m前後の楕円形,下端1.5m×0.5m前後の隅丸長方形で,断面形は逆台形もしくはその上半がさらに開く形状の,深さ1.5m前後のものである。同一丘陵内の沼原A遺跡の大部分及び嶺山B遺跡の落し穴とほぼ同じ形態・規模である。この内の2基は,一方の短辺壁際中央の底面に1個のピットを有する。他の7基はやや平面規模が小さく,深さも50cmと浅い。残る1基は上端径約1mの円形で,深さ約1mのものである。これらと同様の形態の落し穴も沼原A遺跡で検出されている。出土遺物としては,縄文時代後期・晩期の土器片・石器等の遺物が約60点,平安時代の土師器片が1点出土している。落し穴の数からみて,丘陵内では沼原A遺跡と並び主要な狩猟地となっていたと考えられる。

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