湿度と霧
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4.霧のできるわけ
ここでは,これまでの説明をもとに,実際の霧がどのようにしてできるか考えていきましょう。
<霧は朝できる>
霧が真昼にできることはとてもまれです。夕方から朝にかけてできることが多いのです。これは霧ができるためには気温が十分に下がらなければならないからです。簡単に霧のできる条件を説明すると,湿度が高いこと(空気中の水蒸気量が多いこと)と気温がある程度急激に下がることです。これらを満たしているときに霧ができやすくなります。山のなかでは霧ができやすいようです。これは,この2つの条件を満たすことが多いからです。
<霧のできるしくみをグラフで考える>
- 気温が変化しても空気中に存在する水の量(水蒸気,水滴)はあまり変化しません。
(一般的に水の量の変化は気温の変化よりゆっくりです)
- 気温が下がると飽和水蒸気量が小さくなるので,空気中に存在できる水蒸気の量がそれまでより制限されます。
- 飽和水蒸気量をこえた分は凝結して水滴になります。こえた分が多いほど霧が濃くなることになります。
<自分で考えてみよう>
霧ができるわけは様々なモデルで考えることができます。空気を1m3の立方体として考える方法や飽和水蒸気量を座席の数,水蒸気量を人数などに例えて湿度を考える方法などです。自分なりにわかりやすいモデルを考えてみましょう。
以上で「湿度と霧」の解説は終わりです。教科書なども参考に”わかった”となるまで,よく考えてみましょう。
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