○災害に対する意識は時間とともに薄れていく。被害の悲惨さを風化させないためにも過去の災害から学び,それを伝えていくことが重要である。東日本大震災を体験した本校児童にとって,防災に関する実践授業は,震災の怖さを再確認し,これからの生活に生かしていけるものである。しかし,震災による津波で家族や友達を亡くしたり,ほとんどの児童が家を流されたりしたことで,ストレスを感じていたり,心に傷を負っていたりする。今後も,児童の実態を考慮し,震災ストレス等に配慮しながら授業実践に取り組んでいきたい。また,りよい防災学習プログラムとなるように,学習プログラムの充実・改善を図っていきたい。
○「復興プロジェクト」を主体的に行なったり,児童の震災ストレスに配慮しながら,総合的な学習の時間を活用し,地域での学習を行なったりした。これは,「自ら課題を見つけ,学び,考え,主体的に判断し,よりよく問題を解決する資質や能力」を身に付けさせるために有効な手段であり,学習指導要領の理念「生きる力」の育成につながるものといえる。これまでの実践は,「生きる力」を育てるためにも有効な学習活動であった。更なる資質の向上を目指すためには,学校と地域が連携を強化し,災害に強い地域コミュニティを築いていくことが必要である。保護者や地域の方々との連携を密にし,「自助」の力をつけると共に,「共助」の力も付けられるような授業実践の向上を図っていきたい。
取組の成果と課題