県内最古の長床。素朴な素木造(しらきづくり)の割拝殿(わりはいでん)形式。
おおさきはちまんぐうながとこ
大崎八幡宮長床
Osakihachimangu Nagatoko
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解説
Description
大崎八幡宮長床は,国宝の大崎八幡宮本殿・石の間・拝殿の前方に位置する。桁行(けたゆき)九間,梁間(はりま)三間,入母屋造(いりもやづくり),こけら葺で正背面中央に軒唐破風(のきからはふ)が付く。通り抜けのできる割拝殿(わりはいでん)形式で,西側が神楽殿(かぐらでん)と楽屋で,内部に絵馬が飾られ,東側は畳間と物置室になっている。建立時期は不詳であるが,「仙台藩封内(ほうない)神社仏閣等作事方役所修繕ニ属スル場所調」(貞享3年(1686)奥書)の図に長床が記されていることから,これ以前の建築である。長床は,素朴な素木造(しらきづくり)で,豪華で壮麗な社殿とは対照的な趣がある。例大祭の9月14日には,この神楽殿において神楽が奉納される。長床としては県内で最古の建造物である。昭和44年(1969)に雨漏りによる破損のため,解体修理された。