国分一ノ宮(こくぶんいちのみや)とも称され,古い神社の形式をとどめる
すわじんじゃほんでん
諏訪神社本殿
Suwajinja Honden
▼ In English
解説
Description
諏訪神社は,国分一ノ宮(こくぶんいちのみや)と呼ばれ,国分荘三十三ヶ村総鎮守(そうちんじゅ)として国分氏の崇敬(すうけい)を受け,伊達氏からも歴代保護されてきた。棟札(むなふだ)12枚が附(つけたり)指定されている。本殿は三間社(さんげんしゃ)流造(ながれづくり),こけら葺で三間の向拝(こうはい)と浜床(はまゆか)を付ける。三社造(さんしゃづくり)で中宮・左宮・右宮に分かれ,奥に厨子(ずし)が三つある。拝殿のない古い形式である。古くから入母屋造(いりもやづくり),こけら葺(現在はトタン葺)の大きな覆屋が架けられ保存されてきた。康正3年(1457)から慶応元年(1865)に至る12枚の棟札が残され,幾度か修復されてきていることが分かる。現在の本殿の建立年代については不詳であるが,花鳥草木の彫刻を施した蟇股(かえるまた)や唐草文の彫刻のある虹梁(こうりょう)など,江戸中期の堅実な手法がみられる。