小規模ながら禅宗の開山堂としての古い形式を残す
ぜんのうじかいざんどう
善応寺開山堂
Zennoji Kaizando
▼ In English
解説
Description
善応寺は,元禄10年(1697)四代藩主伊達綱村の開基で,松島瑞巌寺(ずいがんじ)の通玄禅師(つうげんぜんじ)が開山した聖徳寺(しょうとくじ)がその始まりとされる。仙台藩三代藩主伊達綱宗没後,善応寺と改称し綱宗の菩提寺とした。開山堂は,通玄禅師の像と位牌を祀り,11尺四方の宝形造(ほうぎょうづくり)桟瓦葺で,正面に桟唐戸(さんからど)の扉を付ける。内部の奥に墓石が置かれ,その上に鷺足と呼ばれる細長い脚に支えられた簡素な厨子(ずし)があり,通玄禅師の木彫の像が置かれている。厨子の上部に綱村筆の扁額(へんがく)が掛けられている。小規模ながら禅宗の開山堂として古い形をよく残している。