江戸時代初期の神社本殿・拝殿
あたごじんじゃほんでん・はいでん
愛宕神社本殿・拝殿
Atagojinja Honden ・ Haiden
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解説
Description
愛宕神社は,伊達氏と共に米沢から岩出山を経て仙台に移った。初めは元寺小路にあったが,正保2~3年(1645~1646)に作成された「奥州仙台城絵図」(仙台市指定有形文化財・斎藤報恩会所蔵)には,既に愛宕山に描かれているところから,寛永末年頃までには現在地に移ったと思われる。社殿は,本殿と,近年の幣殿が附属する拝殿からなる。本殿は一間社(いっけんしゃ)流造(ながれづくり),老朽化のため平成12~13年度に行われた解体修理により,昭和27年頃(1952)に木羽葺(こばぶき)から桟瓦葺に変えられていた屋根を銅板葺に改め,幣殿建設の際撤去された浜縁(はまゆか)を復し,建物全体に黒漆等で塗装を行った。建築年代については,様式手法から見て江戸時代初期頃と考えられる。なお,平成10年3月24日付で附(つけたり)指定を受けた慶長8年(1603),慶安3年(1650),元禄7年(1694)の棟札(むなふだ)3枚が残されている。