京仏師による,新しい意匠を持った江戸時代の仏像
もくぞうしゃかにょらいざぞう
木造釈迦如来坐像
Mokuzo Shakanyorai Zazo
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解説
Description
木造釈迦如来坐像は,寄木造,玉眼(ぎょくがん)で,肉身には金泥(きんでい)を塗る。像底に朱漆による銘文があり,それによると,寛文4年(1664)10月,京都・御幸町通毘沙門町の大仏師法橋宗仁重次の作であることがわかる。衣文(えもん)には金箔を置き,その上に緑青で斜格子の中に花菱や雷文,万字文を描く手法は,京仏師の新意匠と思われる。安定のよい姿勢で,衣のひだの彫りもなめらかであり,全体として美しい像容を示している。 ヒノキ材 寄木造 像高33.4cm (輪王寺所蔵)