江戸時代後期の阿弥陀如来坐像
もくぞうあみだにょらいざぞう
木造阿弥陀如来坐像
Mokuzo Amidanyorai Zazo
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解説
Description
大法寺は,現在は浄土宗であるが,本堂正面入口の扁額に「大法律寺」とあるように,初めは律宗であった。木造阿弥陀如来坐像は,胎内墨書より寛政10年(1798)に山形在住の僧・西川伝蔵により作られたことが分かるが,寛政7年の本堂再建棟札(むなふだ)に,「大法律寺十一世蓮翁珠律師」とあることから,本堂の再建及び本尊の造像が律宗の時代になされたことが指摘できる。木造阿弥陀如来坐像は,玉眼(ぎょくがん),金泥(きんでい)の半丈六(はんじょうろく)の坐像で台座を含めると2mを超し,坐像では市内最大のものと考えられる。また,阿弥陀如来の印相(いんそう)は来迎印(らいごういん)を結んでいるものが多い中で,この像は定印(じょういん)を結ぶ珍しい造りであり,部分的に平安期の様式を伝える江戸時代の仏像として貴重である。 寄木造 像高125.0cm (大法寺所蔵)