東照大権現150年法会の際に作製された,江戸時代中期の釈迦三尊像
しゃかさんぞんざぞう
釈迦三尊坐像
Shaka Sanzon Zazo
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解説
Description
釈迦三尊坐像は,脇侍(わきじ)として文殊菩薩と普賢菩薩の坐像を随えた三尊形式であり,仙岳院本堂に本尊として安置されている。仙岳院は,承応3年(1654),仙台藩二代藩主伊達忠宗が東照宮を創建した際に,東照宮の別当(べっとう)寺として建立された。仙台藩内の寺院の序列において,最高位の一門格(いちもんかく)の寺として知られている。寺伝によれば,明和2年(1765)の東照大権現150年法会(ほうえ)の際に,東照宮と別当寺の仙岳院の修理,建替えが行われており,本像の制作もそのころとされている。釈迦三尊坐像は,いずれも玉眼(ぎょくがん)を入れ,漆箔(しっぱく)を施した悉皆金色身(しっかいこんじきしん)で表される。三尊像底に「自性庵智丈」の銘があったが,修理の際上塗りされており,本尊のみ,そのあとに朱漆で書き直されている。釈迦如来坐像 寄木造 像高35.4cm , 文殊菩薩坐像 寄木造 像高35.4cm , 普賢菩薩坐像 寄木造 像高35.4cm (仙岳院所蔵)