江戸時代中期の閻魔大王像群
もくぞうえんまじゅうおうぞう
木造閻魔十王像
Mokuzo Enma ju-o zo
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解説
Description
木造閻魔十王像は,清浄光院閻魔堂に安置されている。清浄光院は,東照宮の別当寺である仙岳院の末寺で,一万日ごとに大供養塔を建てたことから万日堂と称し,願行寺,常念寺とともに仙台三回向(えこう)寺の一つである。木造閻魔十王像は,冥府で人々を裁くとされる,閻魔大王・秦広王(しんこうおう)・太山王(たいざんおう)・宋帝王(そうていおう)・平等王・都市王・五道転輪王・変成王・五藻王・初江王(しょごうおう)の十王と,三途の川で死者の衣服を奪う葬頭河婆(そうずかば)の11躯からなる。太山王の台座には,寛政5年(1793)に,番所樽山平衛門が閻魔堂を再興し,京大仏師・朝可の子・平兵衛がこの像を作ったという墨書がある。また,平等王の台座には,昭和6年(1931)に仙台市北一番丁の大仏師・阿部鶴仙頭が彩色し直したことが記されている。閻魔大王像は玉眼(ぎょくがん)で,彩色(さいしき),その他は彫眼(ちょうがん)の彩色である。何れも寄木造。閻魔大王像 像高122.0cm , 葬頭河婆 像高67.0cm , 秦広王 像高109.0cm , その他 像高38.5cm(清浄光院所蔵)