江戸時代後期の色鮮やかな魚類図鑑
ぎょちゅうふ
魚蟲譜(写本)
Gyochufu ( Shahon )
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解説
Description
この資料は,江戸時代を代表する本草学者で,幕府の奥医師として最高の位である法印(ほういん)の称を与えられた栗本丹洲(くりもとたんしゅう)〈1756~1834〉の著作を転写したと見られる,魚類を中心とした彩色の図譜である。科学的で生彩に富む貴重な博物図鑑であるばかりではなく,美術書としても高い評価を受けている。なかでも本書に収載されている亀・蛇・トカゲ類の図は他の写本には見当たらず,貴重なものである。また,丹洲の活動には,仙台藩と深い関わりを持ち,本草学者)としても知られた若年寄・堀田正敦の後援があったとされ,本書が伊達家に伝えられた歴史的背景も重要である。(宮城県図書館所蔵)