仙台藩主伊達氏の居城
せんだいじょうあと
仙台城跡
Sendaijo ato
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解説
Description
仙台城跡は,仙台市の中心市街地の西方に位置し,東北の大大名であった仙台藩主伊達氏の城跡である。初代藩主政宗は,慶長5年(1600),城の縄張りを行い,翌年から普請を開始した。城は,自然地形を利用した山城である。本丸は,東側では広瀬川を望む60m以上の断崖により,南側は標高差40m以上の竜ノ口峡谷によって画されている。また,西側の屋根は堀切で遮断され,背後には天然記念物「青葉山」となっている御裏林(おうらばやし)が広がっている。
本丸北壁石垣の修理に伴う発掘調査の結果,江戸時代に発生した地震により石垣が崩れ,そのたびに修復が行われてきたことが明らかになった。本丸で現在見られる切石積みの石垣の内部に野面(のづら)積みの2期にわたる石垣が確認されている。出土品としては金箔瓦・ヨーロッパ製ガラス器などや寛文の銘のある石材,慶長12年の墨書のある木簡などがある。
仙台城跡は,石垣等の保存状態が良好であり,発掘調査の結果,石垣構築技術の変遷が確認された,我が国近世を代表する城跡として重要である。