安永年間の村名の由来や人口などを記録した古記録群
ふどきごようかきだし
風土記御用書出
Fudoki Goyo Kakidashi
▼ In English
解説
Description
「風土記御用書出」は,村名の由来,田畑の収穫高,男女別人口,家数,牛馬の数,名所旧跡,寺社,山川,堤,産物,道,村境など所定の項目について書き上げた「風土記御用書出」を中心に「代数有之御百姓書出」「品替御百姓書出」「古人書出」「神職書出」「寺院書出」等から構成される古記録群である。 本資料は仙台藩が安永年間(1772~1781)に村或いは知行所単位に提出させたもので,一般には「安永風土記」といわれている。 このような構成の本資料は,他藩で作成された風土記等の同種資料中にあって,膨大かつ詳細な記載内容である点において全国屈指のものであり,江戸時代中期仙台藩の藩勢・地理・自然・伝承を教える根本資料と位置づけられ,県内各地域の成立と展開を究明するために不可欠な資料である。
本資料は数多い類品の中で書出類の点数が最も多く,かつ原本もしくは最も原本に近い資料と考えられている。(宮城県図書館所蔵)