仙台藩の蝦夷地警備の状況を示す絶好の絵図史料
えぞちかんけいえず
蝦夷地関係絵図
Ezochi Kankei Ezu
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解説
Description
本資料は「仙台領蝦夷地関係」「蝦夷地関係絵図」に大別される14舗・16枚・1冊の資料である。
「仙台領蝦夷地関係」について,仙台藩の蝦夷地警備は,文化5年(1808) に実施されたが,これに参加した家臣の蝦夷地日記がしばしば各地から発見されている。これらの日記類を理解するためには,警固絵図は絶好の絵図史料である。その後,安政年間(1854~1860)になって蝦夷地の一部を他の東北諸藩とともに分割支配するようになり,白老(しらおい)の陣屋を中心に蝦夷支配を行った。明治初年に北海道開拓に新天地を求めた仙台藩士の下地にもなったと言われている。このほか,千島列島も管轄しており,これら一連の蝦夷地支配関係史料は,幕府の蝦夷地政策の一端を担った仙台藩の幕末の姿を示す貴重な史料と言える。
「蝦夷地関係絵図」は伊達本家や桶谷伊達氏が集めた蝦夷地関係絵図,仙台藩士が作製した絵図等である。(宮城県図書館所蔵)